映画「アイネクライネナハトムジーク」の主演・三浦春馬さんのご逝去に際し、謹んでお悔やみを申し上げるとともに、ご冥福を心からお祈りいたします。
「宮城が大好きな場所になりました」と笑顔でお話しされた三浦さんの姿が忘れられません。
本作品の座長として、仙台・宮城を盛り上げてくださりありがとうございました。
仙台駅前。大型ビジョンには、日本人のボクシング世界王座をかけたタイトルマッチに沸く人々。そんな中、この時代に街頭アンケートに立つ会社員・佐藤(三浦春馬)の耳に、ふとギターの弾き語りが響く。歌に聴き入る紗季(多部未華子)と目が合い思わず声をかけると、快くアンケートに応えてくれた。二人の小さな出会いは、妻と娘に出て行かれ途方にくれる佐藤の上司・藤間(原田泰造)や、分不相応な美人妻・由美(森絵梨佳)と娘・美緒(恒松祐里)を持つ佐藤の親友・一真(矢本悠馬)、その娘の同級生・和人(萩原利久)の家族、由美の友人で、 声しか知らない男に恋する美容師・美奈子(貫地谷しほり)らを巻き込み、10年の時をかけて奇跡のような瞬間を呼び起こす─。
アイネ・クライネ・ナハトムジーク
Eine Kleine
Nachtmusik
ドイツ語で【小さな夜の音楽】の意味
原作: | 伊坂幸太郎『アイネクライネナハトムジーク』(幻冬舎文庫) |
音楽: | 斉藤和義 |
主題歌: | 斉藤和義「小さな夜」(スピードスターレコーズ) |
監督: | 今泉力哉 |
脚本: | 鈴木謙一 |
CAST: | 三浦春馬、多部未華子、 矢本悠馬、森絵梨佳、恒松祐里、萩原利久、 貫地谷しほり、原田泰造 ほか |
製作: | ギャガ アミューズ 幻冬舎 ダブ 河北新報社 東日本放送 |
製作プロダクション: | ダブ |
配給: | ギャガ |
©2019「アイネクライネナハトムジーク」製作委員会
伊坂幸太郎
『アイネクライネナハトムジーク』
(幻冬舎文庫)
©2019「アイネクライネナハトムジーク」
製作委員会
「アイネクライネナハトムジーク」
DVD&Blu-ray
仙台市では新規の映画作品のうち、仙台を舞台としてロケーション撮影を実施し制作されるなど、特に仙台市の観光振興およびシティセールスに資すると認められる作品を「仙台シネマ」として認定しています。「アイネクライネナハトムジーク」は第6回仙台シネマに認定されました。
映画「アイネクライネナハトムジーク」は2018年4月上旬~5月上旬にかけてオール仙台・宮城ロケで撮影が行われました。
仙台の街を舞台に繰り広げられる佐藤(三浦春馬)と紗季(多部未華子)をはじめ、不器用ながらも愛すべき登場人物たちの10年に渡る<出会い>の連鎖。その軌跡を辿ってみよう♪
映画「アイネクライネナハトムジーク」の仙台ロケは地元の多くの皆さんのご支援・ご協力をいただき撮影が行われました。
仙台・宮城の皆さんは「エキストラに登録・参加した!」「友人・知人が参加した!」「ロケ現場を目撃した!」など身近でロケを体験した方も多いはず! 劇中で多くのエキストラにご協力を頂いた「仙台駅前ぺデストリアンデッキ」、「ゼビオアリーナ仙台」のロケの舞台裏をご紹介します! ロケの裏側を知ると、映画の見方も変わってくるかも!?
映画「アイネクライネナハトムジーク」の10年に渡る出会いの軌跡は仙台駅前ペデストリアンデッキから始まります。
地元の皆さんはもちろん、仙台を訪れたことがある方にとっても馴染み深い、ペデストリアンデッキは仙台駅と周辺のオフィスビルや商業施設、商店街を結ぶ仙台・宮城の玄関口。1日の通行量は25~30万人とも言われています。
警察、警備会社、商店街など各所と調整の上、ロケ当日を迎えましたが、仙台駅の目の前、人通りも多く目立つ場所でのロケ。想定外のハプニングもありましたが、現場に居合せた方々は撮影に驚かれるも、本番中の通行規制や迂回へのご協力、カメラに映り込まない場所での見学など撮影を見守りました。
かつては仙台ロフトのビル壁面に街頭ビジョン「仙台アオバビジョン」が設置されていましたが、2016年に放映が終了し、現在はビジョンは撤去されています。ロケ時はボクシングヘビー級世界タイトルマッチがビジョンで放映されているという設定で、ビジョンのない壁面に向かってエキストラが声援を送る演技をしました。
撮影前日、制作スタッフ、ボランティアスタッフが翌日からの撮影に向けて各パートの準備。リングや照明、観客席の設営、会場の装飾、芝居のリハーサル、限られた時間でどのように撮影するかカット割りの確認などを1日かけて入念にチェックが行われました。
ロケがスムーズに行われるように裏方としてサポートをしてくれたのがボランティアスタッフの皆さん!この日のために市内各所へエキストラ募集ちらしを配布したり、美術作業やCG編集用にダンボールの切り抜き作業をしたりと多岐に渡ってお手伝いいただきました。ボランティアスタッフもロケ前日に会場に入り、導線や役割分担などを確認し、エキストラの受付から会場誘導までのシミュレーションを実施。ロケ当日はシミュレーションもあり、大きな混乱もなくエキストラ参加者を迎え入れることができました!
ボクシングシーン1日目(2018年5月2日)
10年前の設定で、物語前半に登場するウィンストン小野のボクシングの試合シーンを撮影。
ボクシングシーン2日目(2018年5月3日)
現在の設定で、物語後半に登場するウィンストン小野の世界タイトルマッチシーンを撮影。
観客や報道陣役などエキストラは延べ1,000名。キャストとともに熱戦を繰り広げるウィンストン小野に大きな声援を送りました。
エキストラはシーン変わりやカメラアングルによって何度も席を移動したり、助監督の指示に従って、ウィンストン小野が攻勢の時、劣勢時で掛け声やリアクションを使い分け、小野と対戦相手に声援や檄を飛ばすなどの熱演で会場を盛り上げてくれました。 世界タイトルマッチとあって、撮影には在仙大学、専門学校の外国人留学生の皆さんも参加! 本物さながらの世界タイトルマッチが繰り広げられました。
撮影2日目(ロケ最終日)はウィンストン小野のセコンド役として仙台出身の人気お笑い芸人・サンドウィッチマンの2人が出演。また既にクランクアップを迎えていた主演の三浦春馬さんが会場にサプライズ訪問! 撮影に協力いただいたエキストラの皆さんに感謝を伝えました。会場は大歓声に包まれ、ボルテージも上がり、キャスト、スタッフ、エキストラの皆さんの一体感は<ベリーベリーストロング>に! 撮影最終日、またこの日のうちに会場の全撤収をしなければならず時間との戦いでしたが、20時頃撮影終了。当初の予定より時間が押しましたが多くのエキストラが会場に残り、クランクアップを見届けました。
今泉監督:
私自身が東北出身で、実は姉が結婚して仙台に住んでいるので親近感がとてもある街です。
三浦さん:
伊坂幸太郎さんの故郷ということもあり、とても撮影に協力的だと素直に感じました。関わりを持った全ての方が優しく、そして応援してくださったのが印象的でした。
多部さん:
仙台に着いた撮影初日に、ちょうど牛タン弁当をいただきました。それがとてもとても美味しくて、あー今仙台にいるんだなと実感した瞬間でした。
今泉監督:
やはりペデストリアンデッキですね。先日、仙台での試写会があって訪れた際に、もう懐かしさで胸がいっぱいになってしまいました。今後、仙台駅を訪れるたびに一生『アイネクライネナハトムジーク』のことを思い出すんだろうな。
今泉監督:
初日の撮影でお邪魔したカフェ(VALNICO)で撮影が休みの日に姉とランチしました。映画監督を目指していた頃から知っている家族にしてみたら、何だか大きな映画を撮って大変そうね、みたいな変な感覚だったと思います(笑)。
三浦さん:
堤焼乾馬窯を訪れて徳利とお猪口を、芳賀堤人形製造所にて堤人形を購入しました。秋保工芸の里では埋もれ木の作品に触れ、独楽遊びをしたり、面白い独楽を購入しましたし、みちのく伊達政宗歴史館に勉強に行ったりしました。文化や各店舗のポリシーや人柄に触れ、とても楽しめました。
多部さん:
オフの日にはひとりでレンタカーを借り、秋保温泉に行って温泉に浸かり、ゆっくりと過ごせました。仙台大観音も拝観しました。1週間ほどいたので、毎日スーパーに行き、薬局へ寄って帰ったり、まるで仙台市民のように過ごしていました。
今泉監督:
撮影時は大変お世話になりました。みなさんが「協力してよかった!」と思っていただける温かい映画になったと思います。この映画だけでなく、これからもたくさんの映画を愛して撮影などにもこれまで以上にご協力いただければ幸いです。ありがとうございます。
三浦さん:
この作品を通して、仙台の温かさ、力強さに目一杯触れさせて頂きました!!沢山の方に見てもらうべく宣伝も頑張っていきますので、是非作品の拡散を宜しく御願い致します!!!
多部さん:
素敵な仙台の街で起こる、たくさんの小さな愛のつながりの、かわいくもほっこりするお話です。ぜひ、楽しみにしてください。
三浦さん:
仙台駅のペデストリアンデッキの撮影で仙台の沢山の方々にエキストラとして参加して頂きました。まだ寒い中長い時間、お付き合いいただけたこと、とても感謝しています!!
多部さん:
1番印象に残っているのは、やはり出会いのシーンを撮った仙台駅です。想像していたよりも賑やかで、たくさんの方に見守られながら撮影したことを覚えています。