宮城ロケ実施作品 兄を持ち運べるサイズに せんだい・宮城フィルムコミッション特集サイト

あらすじ

作家の理子は警察署からの突然の電話で兄の急死を知らされ、兄が息子の良一と住んでいた東北へ向かうことになった。縁のない土地を目指す道中、去来するのは分かり合えなかった兄との苦い思い出。

警察署で、兄の元妻・加奈子、娘の満里奈と7年ぶりの再会を果たした理子は、兄と良一が住んでいたアパートを訪れる。ゴミ屋敷と化した部屋、目に留まったのは壁に貼られたしあわせな写真の数々。加奈子と兄が夫婦だった頃の家族写真、そして子ども時代の兄と理子……。児童相談所に一時的に保護されている良一も参列し、兄の葬儀はその日のうちに行われた。

翌日からは、理子、加奈子、満里奈が力を合わせて、本格的な後片付けがはじまった。兄への愚痴をこぼす理子に、同様に迷惑をかけられてきたはずの加奈子が言う。「もしかしたら、理子ちゃんには、あの人の知らないところがあるのかな、って」口をつぐむ理子。しかし徐々に自分が知らなかった兄の姿が見えはじめて
もう一度、家族を想いなおす、てんてこまいな4日間。

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キャスト・スタッフ

キャスト

  • 柴咲コウ
    オダギリジョー 満島ひかり
    青山姫乃 味元耀大
    斉藤陽一郎 岩瀬亮 浦井のりひろ(男性ブランコ) 足立智充 村川絵梨
    不破万作 吹越満
  • 脚本・監督:中野量太
  • 音楽:世武裕子
  • 原作:村井理子「兄の終い」(CEメディアハウス刊)

スタッフ

  • 製作:崔相基 小林敏之 和田佳恵 Eric Le Bot 高丹 篠田学

  • エグゼクティブプロデューサー:後藤哲
  • 企画プロデュース:小川真司

  • プロデューサー:片山武志 若林雄介 久保田恵

  • アソシエイトプロデューサー:黃茂昌 黃寶嫻

  • 撮影:岩永洋
  • 照明:谷本幸治
  • 録音:猪股正幸
  • 美術:大原清孝
  • 装飾:榊さくら

  • スタイリスト:西留由起子
  • ヘアメイク:山田みずき 石川奈緒記
  • 編集:瀧田隆一

  • 音響効果:勝亦さくら
  • 助監督:本田大介
  • キャスティングディレクター:杉野剛

  • ラインプロデューサー:天野佑亮
  • 宣伝プロデューサー:平下敦子

  • 製作:「兄を持ち運べるサイズに」製作委員会(カルチュア・エンタテインメント/TCエンタテインメント/テレビ東京/北京信诚天地科技有限公司 Dinsong Culture Limited/パイプライン)

  • 制作プロダクション:ブリッジヘッド/パイプライン
  • 製作幹事:カルチュア・エンタテインメント

  • 配給:カルチュア・パブリッシャーズ

  • ©2025 「兄を持ち運べるサイズに」製作委員会

予告動画

ロケ地紹介(全11か所)

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1.JR多賀城駅

多賀城市中央2丁目7-1

遺品整理を終えた加奈子らが、再び良一を迎えに来ることを約束し涙をこらえながら帰路に就くシーンを撮影。様々な葛藤を抱えていた母と子が、家族として再出発する重要なシーンとなった。駅の北口を出てすぐの場所には本作のロケ地にもなった市立図書館がある。

2.多賀城市役所

多賀城市中央2丁目1-1

アパートに遺された書類から、兄が生活保護を受給していたことを知った理子が、手続きのために社会福祉課を訪れるシーンを撮影。撮影時には、実際に社会福祉課の窓口を担当した市役所職員をはじめ、多くの職員にエキストラのご協力をいただいた。

3.多賀城市立図書館

多賀城市中央2丁目4-3 多賀城駅北ビルA棟

2016年に移転リニューアルした市立図書館。書店やカフェ、レストランなどを備える複合施設で、多賀城の復興を象徴する建物。兄と良一の思い出の場所として登場した。

4.ミラックマツヤ

多賀城市丸山1丁目5-30

理子たちが立ち寄る地元のスーパー。"イマジナリー兄ちゃん"や両親の幻影が現れ、理子が家族を想う印象的なシーンを撮影。店長をはじめ店員の皆さんにも出演協力をいただいたほか、買い物客役としてエキストラの皆様にもご協力いただいた。

5.多賀城小学校

多賀城市伝上山1丁目1-1

良一が大切にしていたカメの亀吉をクラスメイトに預けるため、小学校を訪問するシーンを撮影。劇中に登場する「児童が調べた多賀城市の復興に関する発表資料」は、多賀城市の協力のもとスタッフが丁寧に作成したもの。
※見学は敷地外から(児童がいる間はご遠慮ください)

6.多賀城跡駐車場

多賀城市市川立石

劇用車のセッティングを行うなど、ロケの拠点となった。近くの県道35号泉塩釜線では、兄のアパートに溜まっていたごみを捨てに向かう理子と加奈子が車内で兄の思い出話をするシーンや、柔道着姿の"イマジナリー兄ちゃん"が車と並走するシーンを撮影した。

周辺スポット

多賀城跡あやめ園

多賀城市市川立石6

多賀城跡の一角に位置する多賀城跡あやめ園には、約2万1千m2の敷地に800種300万本のアヤメ、カキツバタ、ハナショウブが植栽されている。毎年6月中~下旬には「多賀城跡あやめまつり」が開かれ、様々なイベントが開催される。

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7.壱番館

塩竈市本町1-1

JR仙石線の車輛が本塩釜駅に到着する様子など、駅周辺の実景を屋上展望台から撮影。塩竈市役所庁舎として活用される施設で、屋上展望台からは本作に登場する景色と同様の街並みを楽しむことができる。

8.JR本塩釜駅

塩竈市海岸通15-1

塩釜警察署からの連絡を受けて見知らぬ土地にやって来た理子が、重い足取りで駅舎から出て来る際、外壁の津波到達水位を示すプレートに気づくシーンや、バスローブ姿の"イマジナリー兄ちゃん"が登場するシーンなどを撮影。

9.ホテルグランドパレス塩釜

塩竈市尾島町3-5

宮城滞在中の理子たちが宿泊するホテルとして登場。理子が喫煙所から駅ホームに立つバスローブ姿の"イマジナリー兄ちゃん"を発見し、会話をするシーンなどを撮影。スタッフの準備部屋やメイク室としてのご協力もいただき、撮影隊の重要な拠点の一つとなった。

10.宮城東部衛生処理組合

利府町加瀬字新船岡5

兄のアパートの整理を終えた理子と加奈子が、大量のごみを車で持ち込み、ごみ処理場に投げ捨てるシーンを撮影。
※廃棄物の搬入及び施設見学以外の立入禁止

11.仙台港

 

理子の提案で兄と良一の思い出の場所を訪れた一行が、埠頭から「海の上のキリン」ことガントリークレーンを眺めるシーンを撮影。
※埠頭内は関係者以外の立入禁止

周辺スポット

NX仙台港パーク(仙台港中央公園)

仙台市宮城野区港2丁目5

仙台港に面した公園で、野球場やテニスコートなどを備える。芝生が広がる丘の上に港全体を一望できる展望台があり、本作で「海の上のキリン」として登場する4基のガントリークレーンは、こちらの公園から眺めるのがおすすめ。

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監督・原作者コメント

脚本・監督中野量太

5年ぶり、満を持しての新作です。
『面白い映画を作ったので観て!』
と、自信を持って言いたくて、脚本から仕上げまで、真摯にこだわり抜いて作り上げました。
誰もが人生で経験するであろう身近な話を、リアルかつ、映像でしか表現できない奇想天外な方法で描いています。
柴咲さん、オダギリさん、満島さん、この三人の絶妙なアンサンブルは、監督として、もう堪らんです。
僕の想像を超えるシーンをいくつも撮れました。子ども達のナチュラルで存在感ある演技も素晴らしかった。
自分の身にも起こるかもしれない話です。もしかしたら、この映画は、【明日のあなたの真実】になるかもしれません。
最後に言いたい。
『めっちゃ面白い映画を作ったので観てね!』
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原作『兄の終い』著者村井理子

兄ちゃん、あの日からもう5年。とうとう映画が完成しました。映画が大好きだった兄ちゃんに見てもらえないのが残念だけれど、素晴らしい作品に仕上がっていました。
最近、生前の兄ちゃんを知る人たちから、亡くなる前の様子を教えてもらう機会が増えました。多くの病気を抱えながら、郵便配達、警備員、ポスティングなど、一生懸命働いていたんだってね。そんなことも知らずに、手を差し伸べることができなかったことを、心から悔やんでいます。
子どもの頃、一緒に見上げていた夜空の輝きを、鮮明に覚えています。二人きりの夜が寂しくて、よく泣いていた私を、おどけて笑わせようと必死だったね。悪いところもたくさんあったけれど、やさしいところはそれ以上にある人でした。いつでも私のことを大切にしてくれていました。もう一度会うことが叶うなら、今度こそしっかりと兄ちゃんの手を握り、あの頃みたいに二人でがんばろうと言おうと思います。
まさか自分のことが映画になったなんて知る由もない兄ちゃん、天国の両親と穏やかな時間を過ごしていてください。いつか私もそちらに行きます。そしたらもう一度、四人家族をやり直そう。
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撮影関係者コメント

多賀城市企画経営部市民文化創造課(撮影当時)
三浦 志麻さん
私は多賀城市の撮影場所の選定や日程調整、当日の撮影まで関わらせていただきました。本市を舞台とした映画の撮影が今回初めてで、最初にお話をいただいたときは驚きを隠せませんでした。右も左も分からない私に、映画の制作スタッフやせんだい・宮城FCの皆さんに多大なるご協力をいただきました。
また、撮影場所にご協力いただいた皆さんも快く引き受けてくださり、最終的に市内の様々な場所で撮影することができました!私自身、映画がどのように作られているかということを知り、とても貴重な経験ができたことに感謝しています。携わった皆さん、本当にありがとうございました!

ミラックマツヤPLUS+多賀城店 代表取締役社長
小野 一喜世さん
今回は、自分たちが働いている職場が映画のロケ地になるということでとても緊張しておりましたが、映画のスタッフの方はもちろん、キャストの皆さんもとても親切な方たちで遅くまでかなりの熱量を持って撮影されていました。普通に生活していたら感じる事のなかった本当に貴重な体験をする事が出来て本当に感激しています。
こんな奇跡二度とないと思います。本当にありがとうございました。

ホテルグランドパレス塩釜 取締役 総務部長
尾花 勉さん
当ホテルはスタッフ控室や衣裳部屋また宿泊場所としてご利用いただきました。村井理子様にも原作『兄の終い』を執筆する際に当ホテルに宿泊していただきました。原作・映画共に当ホテルを利用していただいたことに感謝いたします。
初めて映画製作現場を拝見しましたが、宮城ロケが短期間だったこともありスタッフの方々の緊張が伝わってきました。こんな多数のスタッフが映画製作に携わっていることを知りとても驚きましたが、無事撮影が終わったとの報告を受けた時は自分自身の事のようにホッとしました。大ヒットを祈願しつつホテルグランドパレス塩釜従業員一同応援致します!

ファソン・ドゥ・ドイ 代表取締役
土井 彰さん
原作に当店を取り上げていただいたご縁から、映画化にも関わらせていただき、とても嬉しく思っています。撮影期間中にはコーヒーロールをご注文いただき、お届けした際に約70名のスタッフの皆さんが慌ただしく準備に取り組む姿を拝見し、映画づくりの熱気を肌で感じることができました。
また、多賀城駅前のロケではエキストラとして参加し、同じワンシーンを角度を変えて何度も撮影される様子に感心し、また俳優の皆さんの演技に胸が熱くなりました。地元・多賀城がどのように映像に映し出されるのか、とても楽しみにしています。映画の公開を心から待ち望んでいます!宮城・多賀城から、多くの方に届くよう応援しています。